『春宵十話』
ある方からご紹介頂いた本です。
この本は、本当に人生において読んでおいてよかったなぁと思える本。
『人の中心は情緒である。」
から始まります。
親も含めて教育に関わる全ての人がこの本を読めば、日本は変わると思いました。
私の中でもやもやしていた「日本人」を適確に描写していたことにも驚きました。
生まれ育つ中で培われていく「情緒」。子供たちをどう育てていくか!?
何だか、自分の作品を作るように子供を育てて行くのが、楽しくなりそうです。
本の前半は、なるほど!!が多くマーカーだらけになりましたが、その中の一部をご紹介。
★「人には表現法が一つあればよいと思っている」
→それが個性というものなのだろう。私の表現法は何だろ?未だに掴めず。。。
★「学問にしろ教育にしろ『人』を抜きにして考えているような気がする」
「すべて成熟は早すぎるよりも遅すぎる方がよい。これが教育というものの根本原則」
→子供を育てていると、人より早くさせようという風潮を感じる。私も、呑まれそうになる。熱心に幼稚園くらいから勉強をさせる方も受験があるからか、多いが、それがその時期に必要なことではないと思う。
その子が楽しくて仕方ないのだったら良いが、その子「人」を中心にした教育。これを肝に銘じたい。
★「発見の鋭い喜び」
→アイデアが降って来た時は、何とも言えない喜びである。
教育の中で、この何かしらの「発見の鋭い喜び」を伸ばす方法を探りたい。
★「義務教育の子に遊ぶひまもないくらいいろんなことを教え込む。その結果、子供たちは、わかってもわからなくてもぼうっとしていることになり、いろいろなセンスが欠けて、正義心、廉恥心も働かなくなるのだ。」
→そうそう、そんなに知識を詰め込むことが重要なのかと思う。何かを尋ねた時に具体的な返答ができないのは、そのためだと思う。
知識の詰め込みよりも、自分で判断することができるようにならなければいけない。
覚えるよりも、何故そう判断したのかが大事。子供たちに「判断」することができる教育を心がけたい。
★「謙虚でなければ自分より高い水準のものは決してわからない。」
→忘れないようにしなければ。
得意なことをしていると、ついつい謙虚さを忘れそうになる。
★「この時期(1-3歳)に母は子に信をどう教えるかといえば、信頼を裏切らないようにすればよいのである。」
「何よりも言行の一致によって幼児の信をつちかう必要がある。」
→細かい話だが、子供にうそをつかないこと。例えば、もっとジュースをコップについでほしいとダダをこねた時、入れてないのに「入れたよー。」とは言わない。少しでも入れることにしている。子供をだまそうとすると、それは、信を培うことができないと思う。
他にも覚えておきたいことがたくさんあり、また、数年後に読むと新たな発見があるだろうと思える本だった。
子供を育てるのに、ストレスに打ち勝てる人、優しい人、自立できる人、などいろいろ理想はあるが、親はこういう子供にしたいと思って育てるのではなく、何らかの表現方法や得意な面を伸ばせるように、その土台を作るのが親の役目のような気がした。
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